消防士を辞めたいあなたへ。殉職より怖い“心の死”の話

消防士を辞めたいと考えているあなたへ。

私は元消防士です。
消火も救急も指揮も経験し、組織を良くしようと本気で挑んだ結果、パワハラでうつになり、どん底まで落ちて消防を辞めました。

父は元警察官。妻は現役教員。
家族全員が公務員の空気の中で育ってきたからこそ、「個人の命より組織のメンツ」「家族より仕事」という独特の価値観を、骨の髄まで見てきました。

だからこそ、同じ消防士のあなたに、これだけは伝えさせてください。

その我慢は、決して忍耐でも美徳でもありません。
組織による“洗脳”に近いものかもしれません。

  • 「怪我してでも現場に出るのが本物」
  • 「うつ?そんなもの気合いで治せ」
  • 「辞めたいなんて口にするやつは消防士失格だ」

こんな言葉を真に受けて、心を壊してからでは遅いのです。
殉職よりも怖いのは、“心が先に死んでしまうこと”です。

今、「消防士を辞めたい」と検索してこの記事にたどり着いた時点で、あなたの心は限界の手前まで来ています。
本音では分かっているはずです。
このまま無理を続けたら、家族の前で笑えなくなる日が来ると。

今日は、元消防士として、そして公務員専門の退職コンサルタントとして、

  • なぜ消防は“普通の辞め方”が通用しないのか
  • なぜ安易な退職代行では失敗してしまうのか
  • なぜ弁護士法人みやびが現実的な出口なのか

を、包み隠さず丁寧にお話しします。

目次

消防士の退職は「民間と同じ感覚」では通用しません

まず、はっきりさせておきたいことがあります。
消防士の退職は、民間企業の退職とはルールが根本的に違います。

民間の感覚で「退職代行に頼めばなんとかなる」と動くと、公務員の場合は行き詰まってしまうことが多いのです。
ここを知らないまま動いてしまう消防士があまりに多いのが現状です。

1. 「民間とは違う」という罠:労働組合が機能しない

公務員、とくに消防・警察・教員には、民間のような“本気で戦える労働組合”が存在しないか、機能していません。

理由はシンプルです。

  • 団結権・団体交渉権などの「労働三権」が法律で制限されている
  • そもそも“組織の一部”としての組合が多く、個人の味方になりにくい
  • 民間のユニオンも「公務員には交渉権がない」と断ることが多い

つまり、民間なら「ユニオンが会社と交渉してくれる」ケースでも、消防では最初からそのカードが切れないのです。

これを知らずに、

  • 3万円前後の「民間退職代行」に申し込む
  • 業者が消防本部に電話をする
  • 「任命権者と交渉する権限がありません」と一蹴される
  • 組織を逆なでしただけで終わる

こんな流れで、職場の心証だけ最悪になって地獄が始まるケースを、私は何件も見てきました。

消防の世界で「外部の代行を使った」という情報が一度出回ったらどうなるか。
あなたなら想像がつくはずです。

  • 「逃げたやつ」
  • 「組織を裏切ったやつ」
  • 「二度と戻ってくるな」

そんなレッテルを、OB会でも飲み会でも言われ続ける。
消防の“村社会”は、私たちが思っている以上に執念深いものです。

2. 一番厄介なのは「規則の壁」

消防を辞めるとき、多くの人が誤解しているのがここです。
「辞表を直属の上司に出せば終わり」ではありません。

消防職員の辞職は、法律上、「任命権者の承認」が必要と定められています。
多くの自治体では、任命権者は市町村長、または一部事務組合の管理者です。

つまり、

  • 課長が「いいよ」と言っても
  • 消防長が「分かった」と言っても

最終的に任命権者が承認しない限り、「辞めたことにならない」のです。

さらに怖いのが、

  • 「人手が足りないから、退職時期をずらしてくれ」
  • 「うつで療養中なら、まず復職してから話せ」
  • 「年度末まで我慢してくれ。ほかの隊員に示しがつかない」

といった、“組織都合”を一方的に押しつけてくることです。
あなたがメンタルを壊していようが、家庭が崩壊寸前だろうが、組織は「消防力」「メンツ」「前例」を最優先します。

これに、個人で、しかも心を削られた状態で対抗できるでしょうか?
あえて言いますが、素人が一人で立ち向かうのは無謀です。

3. 「辞表を出したのに辞められない」現実

私のところに来た相談の一例をご紹介します。

  • うつ病で休職中の30代消防士
  • 主治医から「これ以上続けるのは危険」と言われる
  • 家族とも話し合って退職を決意し、自分で辞表を郵送

ここまではよくある話です。
問題は、その後の組織の動きでした。

  • 総務から電話「直接来て話さないと受理できない」
  • 上司から自宅に電話「次の異動先でやり直さないか」
  • 「辞職より依願退職にしてやるから、話し合おう」

一見、優しそうに見える言葉ですが、実態は「時間稼ぎ」と「翻意工作(辞意を撤回させること)」です。

本人は、

  • 「これ以上断ったら評価が下がるんじゃないか」
  • 「退職金が減らされるんじゃないか」
  • 「訴えられるんじゃないか」

と、根拠のない不安で動けなくなってしまいました。
そして、ずるずると半年、一年と引き延ばされ、その間もずっと組織に縛りつけられ、家族も精神的に追い込まれていく。

ここまで来ると、もう「仕事の悩み」ではありません。
人生そのものが人質に取られている状態です。

夜、家族を想いながら決断する消防士の姿

失敗しない唯一の方法:弁護士で“法的に解決”する

ここまで読んでいただけたなら、もうお分かりかと思います。

  • 民間ユニオンは「交渉権がない」から頼れない
  • 安価な退職代行は、公務員ルールを理解していない
  • 組織は「人手不足」と「メンツ」を理由に引き止めてくる

では、どうすればいいのか。
答えはひとつしかありません。
法律という武器を持った「弁護士」を窓口に立てて、組織と対等に話をつけることです。

なぜ「弁護士法人みやび」一択なのか

弁護士ならどこでもいい、とは言いません。
公務員の退職は特殊なルールや慣習があるため、ここを理解していない弁護士に頼むと、話がかみ合わず余計にこじれることもあります。

その点で、私が公務員(とくに消防士・警察官・教員)に勧めているのが、「弁護士法人みやび」です。

理由はシンプルです。

  • 公務員案件の取り扱い実績がある(消防・教員など)
  • 任命権者との関係や手続きの流れを理解している
  • 退職だけでなく、パワハラ・メンタル不調の相談もできる
  • 「家族に連絡がいくのが怖い」という事情も配慮してくれる

そして何より大きいのが、「あなたの代理人」として、以下の交渉を正面から引き受けてくれる点です。

  • 任命権者とのやりとり
  • 退職日の調整
  • 嫌がらせのストップ
  • 有給消化の交渉

民間の代行業者では、「辞意を伝える」ところまでが限界です。
しかし弁護士なら、「法的に有効な退職」を完遂させるところまで責任を持ってくれます。

3万円で地獄を見るより、5万5千円で終わらせる

お金の話をしましょう。

  • 民間退職代行:相場 3万円前後
  • 弁護士法人みやび(公務員プラン):着手金 55,000円(税込)

一見、2万円ほどの差は大きく見えるかもしれません。
でも、「安物買いの銭失い」という言葉があるように、安い代行で失敗して精神をすり減らすくらいなら、最初から5万5千円払ってでも確実に終わらせた方が、結果的に一番安く、そして早いのです。

もっと言えば、消防を無理に続けている「1ヶ月分のコスト」を考えてみてください。

  • 心が削れ続けるストレス
  • 家族にぶつけてしまうイライラ
  • 飲み会や付き合い残業での出費

これらを全部ひっくるめた「人生の消耗」と比べたら、5万5千円は、未来を買うための必要経費ではないでしょうか。

救急現場で人の命のために全力を尽くしてきたあなたが、
今度はあなた自身と、あなたの家族のために、一度だけでいい、真剣に自分にお金を使ってあげてください。

よくある質問(FAQ)

Q. 本当に親や職場に連絡がいきませんか?

A. 弁護士が窓口になれば、全てブロックできます。
職場には「弁護士が代理人として対応する」と正式に通知されます。親に連絡が行く筋合いもありません。仮に職場が勝手に親へ連絡すれば、それはそれで問題行為になり得るため、抑止力にもなります。

Q. 訴えられませんか?

A. 弁護士がついている相手を訴えるバカな組織はいません。
もし本気で訴えるなら、職場側も法的リスクと手間を負うことになります。そこまでして一人の職員を追い詰めるメリットは組織側にはありません。むしろ、弁護士がついていることで、職場は「法的にマズい行動」を取りづらくなります。

Q. うつ病・適応障害で休職中ですが、それでも辞められますか?

A. むしろ、メンタル不調のときこそ、弁護士を使うべきです。
診断書や主治医の見解を踏まえながら、「これ以上勤務を続けると危険」という事実を前提に、退職や復職断念の方向で交渉していくことが可能です。自分一人で人事や管理職と戦うのは危険です。

Q. 家族にまだ話せていません。それでも相談していいですか?

A. もちろんです。
まずはあなた自身の安全確保が最優先です。弁護士に相談した後で、落ち着いてから家族に話す方が、感情的なぶつかり合いも少なく済みます。「もう弁護士に相談してあるから大丈夫」と言えるだけで、家族も安心しやすくなります。

まとめ:殉職しないでください。家族のために

父を見て育ち、自分も消防で苦しんだ私だからこそ、はっきり言います。
その忍耐は美徳ではありません。ただの我慢です。

  • 「これくらいで弱音を吐くな」
  • 「昔はもっとキツかった」

そんな昭和の根性論を、令和まで引きずっているのが今の消防組織です。
でも、あなたには守るべきものがあるはずです。

  • 帰りを待っている子ども
  • あなたの体を本気で心配しているパートナー
  • 本当は「もう辞めていいよ」と言いたい家族

組織は、あなたの代わりをすぐに補充します。
でも、あなたの子どもにとって、お父さんの代わりは一生現れません。

公務員一家で育った私は、骨の髄まで知っています。
組織は、個人の命よりメンツを守ります。

だからこそ、自分の身は、自分で守るしかないのです。
そのための現実的な武器が「弁護士」です。

この記事を読み終えた今が、運命の分かれ道だと思ってください。

  • このまま画面を閉じて、また明日から同じように悩み続けるか。
  • 今日、相談フォームを開いて、「退職したい」と一言だけ送るか。

どちらを選ぶかで、1年後のあなたと家族の笑顔は、まったく違っているはずです。

殉職しないでください。
心を殺さないでください。
生きて、家族と笑う未来を選んでください。

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